活動紹介

活動紹介

第54回鳥取県消費者大会が開催されました


《消費者大会会場》

3月13日(土)、倉吉未来中心セミナールームにおいて第54回鳥取県消費者大会が44名の参加で開催されました。主催は、鳥取県消費者団体連絡会で実行委員会を結成しすすめてきました。今回の大会を開催するにあたっては、新型コロナウイルス感染症拡大の予防策として、収容人数の3分の1程度までの定員数の限定や問診票の提出等を行いました。

最初の講演は、地元で生産された小麦を地元で消費する“地産地消”に取り組んでおられる㈱大山こむぎプロジェクトの笠谷事務局長氏に「大山こむぎプロジェクトストーリー」と題し、プロジェクトの生い立ちやこれからの事業計画等についてお話頂きました。かつて鳥取県では30年前までは県内で盛んに行われていた小麦づくりが、需要や収益が低いことが原因で、長い期間生産量はゼロになっていました。『もう一度、県産のブランド小麦を復活させたい』との想いから、2010年から①地元生産者と消費者を結ぶ②県産小麦の発信③遊休農地の活用④食育を目指すプロジェクトがスタートしました。今年6月には250トンの収穫予定にまで発展しています。現在、大山こむぎを使ったパン、うどんの販売や学校給食にも導入されています。笠谷氏は『量より質を追求し、作ったモノを評価してもらえるしくみを大切にしたい』と力強く語られました。

次に今回の消費者大会の基調講演として、小林一氏(放送大学鳥取学習センター所長/鳥取大学名誉教授 農学博士)を講師にお招きし、『新型コロナウイルス感染症渦中で食料問題を考える~消費者の心構え~』をテーマにご講演頂きました。 冒頭小林氏から、コロナ渦中にあって保健衛生と同様に社会の安定に不可欠な食料確保について、食料安全保障を中心に消費者の心構えを確認したいと挨拶されました。 次に、国から出されるデーターを基に、日本の食料安全保障の実態について詳しく説明をして頂きました。特に、『食料自給率は先進資本主義国の中でも最低水準にあり、国内農業は不況局面にある。国の食料安定供給関係費も貿易拡大と食料輸入増大と並行する形で縮小し弱体化している』と実態を明らかにされました。また、『食料輸入量が増大し食生活が豊かになる一方、輸入食料への検査体制の脆弱化や食品の安全性や表示のわかりやすさ等も問題化してきている』と説明されました。 最後に“行き過ぎた市場競争”によるひずみの是正の必要性とともに、生産者と消費者の協働等、消費者の役割への期待ものべられました。

参加者からは、「大山こむぎを知ることが出来、顔が見える関係は安心出来て良いと思う」「子どもが給食のパンが好きだったので、このパンを食べていたのだと知ることが出来た」「子どもたちの発達に食はとても大切(母体も)、大山こむぎプロジェクトの取り組みは素晴らしい」「グラフで食料問題を実証しながら現状の説明があって、日本の危機的状況がわかった」「コロナ禍での食料問題を考える上での心構えとして、食品ロス削減の努力と消費者団体が安全性のリーダー役を果たす大切さを学んだ」「食品表示のことが気になります。消費者として厳しく対応したいと思います」等、積極的な感想意見が届けられました。

お問い合わせ

鳥取県生活協同組合連合会

〒680-1202
鳥取県鳥取市河原町布袋597番地1
Tel: 0858-85-0036
Fax: 0858-71-0174
Email: tottori_kenren_iwayoshi@tottori.coop