東日本大震災被災地の現状
第30回 ~地域再生に向けて~ / コミュニティ、今とこれから
「戸建住宅は庭に出れば隣人の顔が見える。会話が生まれ自然と交流に発展する。 ところが集合住宅ではその機会が無く、ストレスを抱えているひとが多い」。そう話すのは名取市美田園北(みたぞのきた)自治会会長の高橋学さんです。 防 […]
第29回 ~地域再生に向けて~ / 貸与期限終了を前に再建の道を探す仮設商店街
2016年、多くの仮設商店街の貸与期限が終了します。商店主の方々は、期限前に退去後の再建計画や移転先などを決めなければならず、厳しい判断を迫られています。 気仙沼市ではまず「気仙沼復興商店街南町紫市場」が再建計画の手を挙 […]
第28回 ~地域再生に向けて~ / 漁業者の経営安定のため販売強化に取組む
「復興の歩みは一律ではなく、浜(地域)や品目ごとに異なる」。宮城県漁業協同組合の丹野一雄会長と阿部誠理事は、現在の状況をそう話します。 魚市場の再建などで全体的に活気を取り戻しつつある一方、漁港工事や住宅再建の遅れが漁業 […]
第27回 ~地域再生に向けて 2~ / また来たい、また住みたい ― 交流観光で南三陸町ファンを拡大
被災した沿岸部は食や海遊びの観光エリアでもあります。2014年の沿岸部の観光客は483万人で、まだ震災前の6割弱に留まり、以前の活力を取り戻すには至っていません。 南三陸町は震災前から教育旅行などの観光事業に取り組んでき […]
第25回 疲弊する被災者の転居を支援
宮城県内では、みなし仮設住宅、プレハブ仮設住宅、その他の仮設住宅合わせて24,829世帯が仮設住宅に入居者していますが、その方々が仮設住宅を出なければならない日(退去日)が近づいています。早い市町では今年から来年にかけて […]
第25回 ~地域再生に向けて~ / 時間の壁と向き合いながら進めるまちづくり
被災した市町では地域再生に向けた新たなまちづくりが進んでいます。どの地域も、人口減少問題を抱えるなか、個々の地勢や地域資源を活かした計画を策定し定住を呼びかけているのが特徴です。 津波で家屋の9割が被災した女川町は、山を […]
第24回 あれだけの災害、子どもの心に影響がないわけがない
沿岸部の子どもたちは、4年前と比べると大分落ち着きを取り戻しています。しかしそれは表面上のことで、心の問題が無くなったわけではありません。むしろ時間が経つにつれて今まで潜在化していたことが顕在化し複雑化していくため、長期 […]
第23回 震災孤児・遺児を支える眼と手
宮城県では震災で1,087人もの子どもが親を亡くしました。両親をなくした「孤児」は136人、父または母をなくした「遺児」は951人。多くの子どもたちが将来も続いたであろう親の庇護を失ったことになります。 宮城県は震災直後 […]
第22回 声なき在宅被災者の苦しみ
床も天井もぼろぼろ、畳は腐り、壁の隙間から風が吹き込む―。4年を経たいまも、津波で壊れた家に我慢して住み続ける人たちがいます。「在宅被災者」と呼ばれていますが、復興庁発表の「避難者」にはカウントされず、生活実態もほとんど […]
第21回 苦しみの声をあげない生活困窮者
震災で貧困層が拡大した。そんな話をよく聞きます。 最近行われた調査(※)では、被災した2,338世帯のうち年収200万円未満(課税前)の低所得家庭が震災後6.2%増加し、全体の約3割を占めていました。低賃金で家計を支える […]