生協商品Q&A

鳥インフルエンザ

質問:1.高病原性鳥インフルエンザとは何ですか。
答え: 鳥類に対して強い感染性と致死性のある病気で、養鶏業に大きな影響を与えます。
「高病原性鳥インフルエンザ」(以下、鳥インフルエンザ)は鳥類がかかるインフルエンザのうちで、鳥類に強い感染性を示し致死率も高いものを指し、A型インフルエンザウイルスによって起こります。鶏などの家禽(飼育される鳥類)に大きな影響を与えるため、徹底した防疫措置が取られます。別名「家禽(かきん)ペスト」とも呼ばれます。
インフルエンザウイルスは大きくA型、B型、C型に分けられますが、鳥インフルエンザはA型です。A型インフルエンザウイルスはカモなどの水鳥に広く存在し(カモ等は無症状でウイルスを糞中に排泄する)、鶏などの家禽類、豚、馬、人などに感染します。A型インフルエンザウイルスはウイルスの表面に存在する蛋白質の種類による抗原性の違いで分類され、H1~H15、N1~N9の組み合せで表わされます(H:ヘマグルチニン、N:ノイラミニダーゼ)。
山口で発生が確認されたウイルスは、韓国やベトナムで流行しているものと同じH5N1型ですが、遺伝子解析によってベトナムのウイルスなどとは異なる株であることがわかっています。宮崎で発生が確認されたウイルスはH5N1型で、中国で流行しているものと同型です。
質問:2.鳥インフルエンザは人にも感染しますか。
答え: 鳥インフルエンザの人への感染性は一般的には低いと考えられます。しかし病鶏に濃密に接触したりすると感染することがあるので、鳥インフルエンザ発生農場などでの作業は注意が必要です。
インフルエンザウイルスは、カモなどの水鳥に広く存在し(カモ等は無症状でウイルスを糞中に排泄する)、鶏などの家禽類、豚、馬、人などに感染します。人に流行するインフルエンザ(人インフルエンザ)も鳥インフルエンザも同じインフルエンザウイルスですが、インフルエンザウイルスの種類によって、動物種ごとの感染性は大きく異なり、一般的には鳥インフルエンザは人にほとんど感染しません。
ただし、鳥インフルエンザが人に感染することもあり、すでに香港、ベトナムなどで感染例が報告されていて、死亡例もあります。日本でも2004年に京都の発生農場で対応に当たった従業員と府職員の一部に感染が確認されています(発症はなかったようです)。鳥インフルエンザが人に感染した事例は、病鶏に濃密に接したか、病鶏の糞などを吸い込んだと考えられる場合で、鶏肉や鶏卵を食べたことで感染した事例は報告されていません。
質問:3.鶏肉や鶏卵を食べて、感染することがありますか??
答え: 食品としての鳥類(鶏肉や鶏卵)を食べる事によって人が感染した例はありません。
質問:4.鳥インフルエンザはどのように発生しているのでしょうか?
答え: 渡り鳥などの野鳥(水鳥)からうつるものと考えられています。今シーズン(2006年2月時点)も韓国で鳥インフルエンザ感染が確認されており、ウィルス侵入に対する注意が必要です。鳥インフルエンザは、カモなどの水鳥が持っているインフルエンザウィルスが、家禽に感染することによって起こります。東アジア地域のカモなどの水鳥は夏はシベリアなどで繁殖し、冬に南下して各地で越冬しますが、その時季が鳥インフルエンザの侵入しやすい時季です。
質問:5.鳥インフルエンザを防止するためにはどうしたらよいのですか。
答え:

 鳥インフルエンザウィルスは元々野鳥が持っているものですので、根絶はできません。ウィルス侵入対策が重要ですが、侵入した場合はそれ以上の拡大を防止する防疫対策が重要です。鳥インフルエンザウィルスは野鳥(カモなどの水鳥類)に存在しているのものなので、根絶することはできません。野鳥から鶏などの家禽(飼育される鳥類)に感染させない侵入対策が大変重要ですが、ネズミや昆虫がウィルスを野鳥から家禽へ運ぶ場合があると言われているのでウィルスの侵入を完全に防止することは困難です。したがって、侵入する可能性がゼロでないことを前提にして、感染をいち早く発見し、拡大を防止することが大変重要です。

ウィルス侵入防止対策

鶏舎周辺への野鳥の飛来防止、人などによる養鶏場へのウィルス持ち込み防止、防鼠対策などの対策が進められています。

拡大防止策

鳥インフルエンザが発生した農場の鶏の処分や消毒、発生農場から半径5~30km圏内の鶏や鶏卵、鶏肉等の移動禁止などの措置が取られます。
鳥インフルエンザは渡り鳥が運ぶだけでなく、旅行者などの身体や靴などに付着して運ばれることもあると考えられています。自らの感染のリスクは低いとはいえ、国内養鶏舎への持ち込みを防止するため注意できることは、注意しましょう。特に鳥インフルエンザ流行地に旅行したり渡り鳥飛来地に立ち入った時には、しばらくの期間、養鶏場に近づかないなど、気をつけましょう。尚、生協は組合員さんの産地見学を企画することがありますが、現在養鶏場の見学は自粛しております。

質問:6.鳥インフルエンザにかかった鶏の食品は安全ですか。
答え:

 食品からのインフルエンザ感染の心配はありません。
インフルエンザの感染経路は、ウィルスを呼吸器に吸い込む"飛沫感染"でうつるのが普通です。Q4でも説明した通り、これまで鳥インフルエンザが人に感染した事例は、病気の鶏に濃密に接したか、鶏糞などを吸い込んだ場合だけで、鶏肉や鶏卵を食べたために感染した事例はありません。
またインフルエンザウイルスは熱に弱いため、加熱調理して食べればさらに安全です(厚生労働省の情報では75度1分以上の加熱で完全に不活化されます)。鶏肉や鶏卵を使った加工食品も同様で、製造加工過程または調理で加熱される食品についてはインフルエンザの心配はありません。さらにインフルエンザウイルスは胃酸に弱いので、食品から感染する可能性はほとんどないとされています。したがって、鶏肉や鶏卵は心配ありません。
しいて言えば、無洗卵に鶏糞が付着していた場合、取扱いようによっては感染の可能性が全くないとは言えませんので、鶏糞が付着していたら購入時に洗浄していただけば安心して消費していただけます。なお、鶏糞中ではインフルエンザウイルスは4℃で1~3ヵ月程度、20℃で1週間生存すると言われています。
鳥取県生協が供給する商品の原料鶏肉・鶏卵が生産される養鶏場またはその周辺で鳥インフルエンザが発生した場合、行政が行なう移動制限指示に従って対応します(発生農場周辺に存在するパッキングセンターや加工場も同じ)が、生の鶏肉・鶏卵であっても安全の懸念はありませんので、行政の指示以外の"自粛"措置は行ないません。

質問:7.鳥インフルエンザは新型インフルエンザの発生につながるのですか。
答え:

 遺伝子変異によって、人から人に感染する新型ウイルスが誕生するのが、心配です。20世紀に世界的に大流行したインフルエンザは、いずれもA型インフルエンザウイルスによるもので、多くは豚の体内で人インフルエンザと鳥インフルエンザが交雑(ウイルス同士で遺伝子が組み換わること)して生まれた新型インフルエンザが人に広がったものと推定されています(現在流行しているA香港型、Aソ連型、Aアジア型はそれぞれ香港風邪、ソ連風邪、アジア風邪の子孫です)。
鳥インフルエンザがそのまま人の間で流行する可能性は低いものの、豚または人の体内で鳥インフルエンザと人インフルエンザが交雑して新型インフルエンザが生まれると大流行する可能性があります。(低病原性鳥インフルエンザでも新型インフルエンザ発生の懸念はあります)
インフルエンザ対策としてはワクチン接種に予防効果がありますが、ワクチンを製造するためには数ヶ月かかるために、新型インフルエンザが発生した1シーズン目はワクチンが間にあいません。幸い近年、発症初期に投与すれば症状を軽くし治癒を早める抗インフルエンザ薬が数種類開発されていて、インフルエンザの治療に用いられています(感染前に投与すれば予防効果もあるとされています)。

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