生協とは?

消費者一人ひとりが手をつなぎあい、くらしの願いを実現するためにつくった自発的な「協同」、そして「助けあい」の組織です。

仕組み

 生協(生活協同組合)は、共通の「ねがい」を実現するために、消費者一人ひとりが協力してつくり、運営している組織です。「こんな商品がほしいな」「こういうサービスがあると便利だな」・・・そんなくらしの中で生まれるさまざまな「ねがい」を実現するために、自分たちでお金を出し合い、またそういう「ねがい」を意見として出し合いながら、さまざまな事業や活動を行っています。

 一人ひとりの力は小さいけれど、たくさんの人たちが協力し、お金を出し合うことで、立派に事業を行うことができます。自分たちがつくった組織ですから、自分たちの意見がよく通り、自分たちの「ねがい」が実現しやすくなります。そんな事業や組織があれば、くらしももっと楽しく、便利になります。これが、生協という組織をつくること、そこに出資金を払って参加することの意味なのです。

出資・利用・運営

みんなで出資

組合員さんが生協に加入している間、生協の事業を支えるために一人ひとりが出し合う資金です。みんなの願いがこもったお金、出資金はみんなのために使われます。出資金が増えればそれだけ暮らしを守る協同の力が強まります。生協の経営を安定し、暮らしの願いをかなえる事業活動の基盤も強まります。

みんなで利用

生協の商品は利用する立場の組合員さんが声を出し合って作ってきた安全安心の商品です。みんなでつくった商品だから、みんなで利用し、よりよく、より利用しやすい価格の商品に育てていきましょう。

みんなで運営

生協は組合員自身のものです。出資金の使いみちや商品のこと等、みんなで意見を出し合って一歩ずつ改善されています。

世界の協同組合が考えた「たいせつなこと」

 世界中の協同組合が集まってつくっているICA(International Co-operatives Alliance=国際協同組合同盟)という組織があります。ICAでは、「協同組合はどんなことを大切にするべきか」「協同組合はこれからの社会でどうあるべきか」といったことを議論し、1995年のICA総会で新しい協同組合原則を採択しました。これは、現在、世界中の様々な協同組合の指針となっており、日本の生協もこの原則に則って運営されています。

協同組合とは?(定義)

 協同組合は、共同で所有し民主的に管理する事業体を通じ、共通の経済的・社会的・文化的ニーズと願いを満たすために自発的に手を結んだ人々の自治的な組織です。

大切にすること(価値)

 協同組合は、自助、自己責任、民主主義、平等、公正、そして連帯の価値を基礎とします。それぞれの創設者の伝統を受け継ぎ、協同組合の組合員は、正直、公開、社会的責任、そして他人への配慮という倫理的価値を信条とします。

協同組合として実践すること(指針)

  1. 自発的で開かれた組合員制

    ・協同組合は、自ら望んで参加する組合員の組織です。誰でも加入でき、脱退出来ます。

  2. 組合員による民主的管理

    ・組合員は出資額に関係なく一人一票の平等の議決権を持ちます。運営にも積極的に参加できます。

  3. 組合員の経済的参加

    ・協同組合は、組合員さんが出資して作ります。配当がつく場合、利殖が目的でないので利率は制限されます。また、剰余金の分配も決められています。

  4. 自治と自立

    ・協同組合は、構成する組合員さんが管理する組織であり、その自立性が損なわれないようにします。

  5. 教育・訓練及び広報

    ・協同組合にとって人が一番大切な財産です。その為組合員や職員の教育を重視します。また、社会的に協同組合の良さを知らせます。

  6. 協同組合間の協同

    ・協同組合は、組合員の利益を図るために、生協同士が仲良く、農協や漁協とも手をつないで力を強めます。

  7. コミュニティーへの関心

    ・協同組合は、組合員参加によって社会の発展の為に活動をすすめます。

生協の成り立ち

世界最初の生協は19世紀にイギリスで生まれました

世界で最初に協同組合の試みが成功したのは、1844 年に設立された「ロッチデール公正開拓者組合」という生協でした。このころ、世界に先駆けて産業革命が起こったイギリスでは、生産力が飛躍的に発達しましたが、工場で働く人たちは、長時間の労働や低賃金、失業の不安など、厳しい生活を強いられていました。

織物工業の町であったロッチデールでは、苦しいくらしを、協同することで変えていこうと、労働者たちが話し合いを行いました。その結果、ごまかしのない商品を適正な価格で購入することを目的に、28人の労働者たちが1年間かけて1人1ポンドの資金を出し合い、倉庫の1階にわずかばかりの商品をならべて、やっと活動をスタートしました。

現代の協同組合に通じる事業と運営のあり方

混ぜ物のない品質、正しい計量で測られた商品、値切りのない買い物、掛け値のない販売・・・ロッチデール公正開拓者組合の人々は、大きな利益をあげることよりも、正直で公正な取引を大切にしました。また、生協への利用を寄せ合い、組合員一人ひとりに生協の運営に関心を持ってもらうことなど、その運営のあり方についても、組合員どうしが話し合い、それまでの体験と知恵によって生協を適正に運営するルールがつくられていきました。性別や人種・宗教を問わず誰でも加入できること、組合員は一人一票で平等であること、民主的な運営をすること、組合員が生協の経理財務の状況をよく知りその経営に関わること、出資に対する配当を制限すること、剰余金は利用高に応じて組合員に還元すること・・・こうした運営の工夫は、今でも協同組合のしくみやルールに生かされています。

国際的に広がる協同組合

 ロッチデール公正開拓者組合の誕生とその成功は、イギリス各地に、そしてヨーロッパ全域に広がり、やがては世界各地に協同組合を誕生させ、普及へとつながりました。協同組合運動は20世紀に入って世界中に広がり、今日では、世界中で10億人もの人々が協同組合に加盟しています。